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アクセスログ解析の無意味、無力

月末までもう2週間か。また会社で、アクセスログ解析について調べて発表しなければならない。いや、それは別に大した調べ物ではないんだが。私もアクセスログ解析についてそれほど詳しいわけではないが、今の会社で私よりこの分野に詳しい人はいない(そもそも、生ログを見たことがない人がほとんど、つーか全員か?)し、まして自分で自習してくる人なんていない(いるとしたら約1名だけ)ので、気楽でいいが。

それはそうと、私は会議にて再三再四、アクセスログ解析「だけ」行っても何もわからない、と何度もいっているのだが、どうも皆さんと私とは大きく意見が食い違ってしまっているようだ。で、このエントリーを書きながら、何が違っているのかを考えてみようと思った次第だ。

つーか、アクセスログ解析に一番詳しいと思われる私が、「アクセスログ解析は無意味だ」っていっているのは、後からよく考えると滑稽だな。もう少し言葉を選べばよかったか。「アクセスログ解析だけを調べることより先に、インターネットの浅く広い知識全般を知るほうが先だ」とまでいってしまったこともある。

今、クライアントに有意義なサイトの提案ができないのは、アクセスログ解析をしていないからで、アクセスログ解析をすれば、何かもの凄いことがわかって、素晴らしい企画ができあがって、それを元にサイトを作ればアクセス数がうなぎのぼり、クライアントからは感謝されて・・・みたいな甘い考えを持っているっぽい、ていうか現にそういうチャートまで作ってある。しかし当然、現実はそんなに甘くないはずだ。

冒頭のタイトルは、やや大げさなものをつけてしまったが、正確にはこうだ。
「アクセスログ解析に相当詳しい人が行わなければ、アクセスログ解析は無意味だ」

無意味に終わるだけなら、まだましだ。どんな統計データの分析もそうだが、中途半端なサイトの構造・デザインやHTML・SEOの知識でログ解析した「つもり」でいると、かえって間違った結論を導きかねない。

まったくの私見だが、アクセスログ解析とHTMLのハンドコーディング、どちらが簡単かいえば間違いなくHTMLハンドコーディングの方だ。だって、規格の「教科書」があるのだから。攻略本も多数販売されている。アクセスログ解析は、そもそもそういう規格があるわけではない、その手順はサイトによってケースバイケースで、マニュアル化できるようなものではないし、その教科書や手引書なんてものがほとんど発売されていない。サイトを探しても、そのノウハウもほとんど公開されていない、されていたところでそれは、他の仕事をこなしながら行うには難しすぎる、時間がかかって効率が悪すぎるものばかりだ。

そしてさらに致命的なのが、「もともとアクセス数が少ないサイトではアクセスログ解析ができない」という点。今、ビジネスとして新規顧客獲得のチャンスがあるパターンのひとつに、「ホームページはもう既に(自社で作って)もっているんだけど、まったくアクセス数も伸びないし、問い合わせもないんだけど」という客がある。しかしこういう顧客のサイトのは、アクセス数そのものがないわけで、統計データが足りていないので分析は不可能だ。

私が「アクセスログ解析だけを調べることより先に、インターネットの浅く広い知識全般を知るほうが先だ」といったのは、いったときは言葉足らずだたかもしれないが、つまりはそういうことだ。確かにアクセスログ解析は、しないよりした方がいいに決まっているが、それより先にすること、できることはあるはずだと思うわけだ。

アクセスログ解析なんてしなくても、ぱっとサイトを一巡して、「このナビゲーションはわかりにくいから改善したほうがいいな」「ここはこういうコピーに変えたほうが検索サイトに引っかかりやすいだろうな」「そもそもこの情報は別ページ、いやむしろ別サイトにした方がいいな」ってわかる知識がないと駄目だろう。それさえできれば、80%くらいサイトのリニューアルは達成だ。あとの20%くらいの上積みを「アクセスログ解析で補完する」っていうのが、正しい手順だと私は思っているんだが、違うんだろうか?