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四国へのアクセスを増やすのに「瀬戸大橋」は必要か

日本人は「ものづくり」に長けているという人がいるが、私はむしろ逆の印象だ。「ものづくり」しかできない、ものを作って終わり、それ以上の継続的な展開ができない民族だ。

たとえば、ノーベル賞級の発明だといわれる「青色LED」を開発したにもかかわらず、待遇が低いとある研究開発者が訴訟を起こし、裁判の結果、なんと裁判所は、発明の対価として会社は開発者に200億円を支払うよう命じたりしている。最終的には2005年に8億4000万円で和解したそうだが、この例でも、裁判所をはじめとする「日本社会」は「ものづくり」だけを重視し、「いいものを作れば売れる」「いい施設を作れば客は来る」といった誤解を未だにもっていることが伺える。

ノーベル賞級の発明は、確かにすばらしいことだが、それそのもので会社が儲かるわけでも、モノが売れる訳でもない。ノーベル賞級の発明をすることと同等かそれ以上に、それを利用して商品を継続的に提供し、売り上げを上げていくことは難しいはずである。会社側の開発者に対する待遇が多少厳しかったにせよ、研究開発者1人に対して「200億円」「8億4000万円」の対価を得るに相当するだけの利益を会社があげたのか。

そんなに「ものを作る人は偉い」のか。少なくとも現代では、私はNoだと思う。

最近の話だと、 大阪ドームが会社更生法を申請した。ドーム社の負債総額は約588億円だそうだ。まぁ、発注して作った側があほだといってしまえばそれまでだが、要するに大阪ドームを作るより、作ったあと運営して行く方がよっぽど難しいのだし、才能と努力がいるのだ。

たとえば、「四国」へのアクセスを増やそうと考えたとき、「橋を作ればいい」と考えてしまうのが「ものづくり重視」の日本人の考え方なのだ。その結果、四国には海を越えて3本も橋がかかっている。3本橋を架ければ、アクセスが3倍になる?そんなわけねぇ~。

海に橋を架けるのはたいへんな技術だろう。だが、「橋を架ける」ことよりもっと重要なのは、橋を架けた後、どうそれを運営し活用し、サービスを展開し、アクセス増につなげていくかということだ。「橋が完成したら万々歳、これでアクセスも売り上げも増える」なんて考えが甘すぎるわけである。

これは、そのまま「企業サイト・ホームページ」にも当てはまる。

フラッシュを多用する、CMS、RSSや動画配信を行う、ユーザビリティ重視のサイトにする、サイト全体のデザインを大幅にリニューアルするなど「ホームページを作る、サイトを再構築する」ってことは、時には確かに重要だ。
だけど、サイト全体をリニューアルしたところで、それそのものでアクセスは増えない。一時的にもの珍しさで増えても、結局は減って元通り、売り上げにもつながらない、まったく「瀬戸大橋」と同じことだ。大事なのは、サイトをリニューアルした後、それをどう運営し、継続的なサービスを展開し、実際の売り上げにつなげていけるか、ということだ。

サイトのリニューアルが終わって「ああ、一段落」っていってる場合じゃない。そこからがスタートなのだが、ものづくりしか重視しない日本人は、友人とかに「どう、今のうちのホームページ、これ、オレが担当してリニューアルしたんだぜ」ってプチ自慢し、自己満足して終わりになってしまう。

で、「サイトリニューアルしたけど、思ったより売り上げあがりませんねぇ、トップページをフルフラッシュにしますか、それともサイトをCMSにしますか」って話に展開したら、軽くやばい。瀬戸大橋どころじゃない、もうそれは「明石海峡大橋」か「しまなみ海道」かって話になる。誰が何の情報を更新していくんだって話を置き去りにして、CMSにしたって意味あるページを運営していけるはずがない。

そもそも四国のアクセスを増やすのに、瀬戸大橋は本当に必要だったのか。
企業サイトにたとえるなら、アクセス数を増やすのに今、必要な措置は、本当に「サイト全体のリニューアル」なのか。