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「生産と消費のすれちがい」読了

かなり読み応えのある、ヘビーな記事をみつけてしまった。いや、私も「モノ作り万歳」な日本を危惧していて、「四国へのアクセスを増やすのに「瀬戸大橋」は必要か」なんて記事も書いたりしたんだが、なかなかこの主題で記事を書くのは難しい。致命的なのは、需要がないwww。「ものづくり万歳は危険だ」なんて書くより、「日本が失速したのはモノづくりを軽視したからだ」なんて書いちゃった方が、よっぽど受けはいい。が、残念ながら、私はそうは思わない。

モノ作りはシグルイなり
生産と消費のすれちがい

すげーなこの記事。そしてコメント欄も濃い。私的には「ボードリヤール」が出てきた時点でニヤリとしてしまって、腰を据えて一気に全部読んでしまった。何しろ、当サイトのコメント欄右にある写真にある本は「消費社会の神話と構造 普及版」(ジャン・ボード・リヤール)なんですよ、はい。「ちょっと長くなりすぎたので、それはまた次の機会に。」って、まだ続きが出るのですかそうですか、続編に期待しつつ、つらつらと感想を。

「現状認識」は、Semiprivateさんと私は多分大筋で一緒だと思う。って、私はSemiprivateさんほど頭よくないので、ここまで的確に分析していたわけじゃないが、まあだいたいは。かなりSemiprivateさんの解説に納得・共感もした。ところが、そこから導き出されようとしている「今後どうすりゃいんだ」って話が、なんだか私の考えと全然違うのが、ほぇーとか思った。ちょっと面白かった。Semiprivateさんとの世代の差なんだろうか。

やや長いのだが、全部重要なので、そのまま引用。モノ作りはシグルイなりから。

コツコツとモノを作らせたら、日本は世界最強だと思う。 少なくとも現時点ではまだ最強のうちの一角だろうと思う。

そんかし、資源は少なめ。国土は狭め。
この国土で必死で農業しても、食ってくだけがギリギリ。
つまり貿易は必須。

で、商売が上手いかって言うと、商売は決して上手くない。
言葉下手だし。押し弱いくせに逆切れするし。文化的にも閉鎖的だし。

だから「モノを作る体質」ってのを失ったら、その時点で「負け」が決まってしまう。
ならば皮膚表面での境界領域で「利益」をガタガタ言うよりも、「作る体質」を重視して、基礎代謝をコントロールするのが一番重要じゃないかと。

そもそもモノを作る体質ってのは、利益で計ることで生まれるものではない。
作ったものに対するプライドから生まれるものだ、と。

目先の金勘定始めたばっかりに、堕落していく職人とか世に多いわけです。
どっかの建築会社とか設計士とかさ。
有能な職人を職人のままで維持させるためには、銭勘定・損得崇拝の空気を作っちゃダメなんですよ。

最後の「銭勘定・損得崇拝の空気を作っちゃダメ」が特に重要。ここから導き出される結論が、多分、私とSemiprivateさんを隔てている。

だから(=「有能な職人を職人のままで維持させるため」に)、高度経済成長期の日本は「高金利政策」で、職人を金銭面で補佐してきた。貯蓄が美徳とされ、株や土地や先物取引なんかやらなくとも、銀行に貯蓄しておけば資産はそれなりに増えた。「お金のことは深く考えなくても、銀行が代わりに考えて増やしてあげますからいいですよ、職人さんは安心してモノづくりに専念してください」ってわけだ。多分このスキームは日本だけじゃなく、うまくいっている途上国は、たいていそうやってるんじゃなかろうか。

しかし、1985年9月22日(プラザ合意)か、1987年10月14日(ブラック・マンデー)か、1999年2月以降(ゼロ金利政策開始)からなのかは私には難しくてわからんが、ともかくそれまで「国民のため」でもあった金利政策が、アメリカのためとか、銀行のためとか、あるいは日本国政府のためとか、国民を置き去りにした金利政策に移行してしまったわけでして。

これらの過去の政策を今さら批判してみても仕方がない。頭のいい人たちが考えた末にそうなったわけで、そうなってしまったものはしょうがない。しかし、金利政策が「職人さんは安心してモノづくりに専念してください」ってものでなくなった以上、職人さんも「マネーゲーム」に参加せざるを得なくなる。「上がってるみたいだし、手数料も安くなったし、とりあえず株でも買っておくか」。

莫大な国債や地方債をかかえた今、仮に順調にデフレ脱却し、このまま株価や地価が上がっても、「低金利政策」を解除するのは難しいだろうと思う。銀行の預金金利を引き上げたら、当然、国債の金利も上げなきゃ誰も買い手がない。既に膨大な借金があるのに、金利が上がったら、国債の利子が増える一方だ。消費税をいくら引き上げても、社会保障費をいくら切りつめても、結局その分は利子に消えてしまう。どんなに景気が良くなっても、金利は上げ辛い。

Semiprivateさんは、「たとえ金利がゼロになっても、そんな「小さい利でグズグズ言うな。何をおいても「モノを作る体質」を維持しろ。」って考えなんだと思う。日本中の全て人がそういう考えなら、国としてうまくまわっていいかもしれない。が、私は残念ながら、そういう人は世代が下に行けば行くほど少数派になるだろうと思う。

「小さい利でグズグズ言うな=(投資より貯蓄が"美徳"という思想)」というのは、数パーセントでも利息があった時代を実感している世代だからこその感覚だと思う。私は30代前半だが、社会人になってから銀行に預けていて、利子といえる利子がついた試しがない。私より下の世代ならなおさらだ。物心ついたころから、「銀行って金庫の一種」って世代が、「小さい利でグズグズ言うな」って考えに賛同してくれるだろうか。少なくとも私には、その説得は届かない。

結局「職人としてモノ作りに専念」だけでは怖いから、ダブルインカム、トリプルインカムに走ることになるだろうし、その選択は正しいと私も思う。ある人は副業でオークションしたり、アフィリエイトしたり、またある人は株や先物をしたり。

というのが私の意見なのだが、Semiprivateさんの記事はかなり読み応えがあるので、次回作も密かに期待しつつ、今日はここまで。



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