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Googleの本質は広告ではなく、顧客リスト2.0

R30氏が書評:「グーグル 既存のビジネスを破壊する」で「Googleに対して今「過不足なく」述べることができる人など、世界中どこを探しても存在するわけがない」と述べているとおり、「Googleの何が凄いのか、どこが驚異なのか」は、簡単には説明できないんだと思う。そもそもGoogle社員でも、どういうビジネスモデルで、どう儲かるのか論理付けして各種サービスを開発しているのか疑わしいと思っているんだが。

しかし「だから、それはWEB2.0だからだよ」じゃハナシが進まないので、今の時点での私の考えをまとめておこうと思う。

それはすなわち、Googleは広告代理店ではなく、顧客データリスト販売会社であるという視点だ。

たとえば佐々木氏のグーグル本「既存のビジネスを破壊する」に出てくる、羽田空港近くの駐車場を例に出す。駐車場管理人は、アドセンスやオーバチュアーに「羽田 駐車場」「羽田空港 民間駐車場」などのキーワードを指定して入札する。Googleを軽んじる人は、この仕組みを聞いて「なんだ、結局は広告か」と考えてしまうようなところがあるのではないかと思う。「ウェブ進化論」も、「既存のビジネスを破壊する」も、そうじゃない、既存のマス広告や紙媒体、画像バナー広告とは価値が違うんだということを説明しようとしているんだが、私にはどうもまだ「エスタブリッシュメント」層にその主張が完全に届いていないような気がする。

だから、単語を変換してみる。アドセンス-アドワーズを、駐車場管理者(=キーワードを入札する側)の立場になって、よく考えてみるとわかる。アドセンスに「広告を出している」のではなく、「顧客予備軍のデータを、1つ○円で買っている」のである。

「羽田 駐車場」「羽田空港 民間駐車場」のキーワードを指定して検索する人というのは、極めて高い確率で空港周辺の一時預かり駐車場を探している。アドワーズにそのキーワードを10円で入札するということはすなわち、駐車場を探している顧客のリストを、1クリック/10円で購入しているわけだ。

「浮気 調査」とか、「花 配達」「葬儀 さいたま」とかだと、さらに顧客予備軍データより「顧客データ」になる、すなわち実際にビジネスとして成約に至る可能性が高いと想像できるだろう。もうこれは、広く一般に告知する、すなわち「広告」という概念を超えている。つまり、探偵側からみれば、単純化してこう考えればいい、「Googleは浮気調査をしたいと思っている人の顧客データリストを持っている、それを我々は1つ×××円で買おう」。

最近ではWinnyで毎週のように「顧客データが流出しました」と報じられているが、B2BにしろB2Cにしろ、それだけ顧客(予備軍)リストというのはビジネスにおいて重要な資産のひとつであるといえる。その顧客予備軍リストを、なんとGoogleは「1クリックずつ、バラで」売ってくれるのだ。中小企業や個人でも、費用対効果を考慮し、身の丈に合わせて必要な金額だけリストを購入することができる。

しかも、「既存のビジネスを破壊する」にも詳しく書かれているが、これまででは集めようもないと思われていた顧客予備軍リスト、たとえば「羽田 駐車場」「トイレ 水漏れ」のようなリストも探し出して提供してくれる。

これだけでも結構すごいことなのだが、Googleはアドワーズで歩みを止めているわけではない。英語圏では「Google Base」という文字通りデータベースサービスも開始した。

さらに、「G-mail」「Googleデスクトップ」「Googleツールバー」など、パーソナライズするツールやサービスをどんどんはじめている。今のGoogle検索サービスは、顧客データを持っているといっても、それは擬似的なもので、所詮、検索に来たその一瞬だけのものである。どこの誰が「羽田 駐車場」と検索したのかなどはわからない。

しかしパーソナライズされたサービス上なら、ユーザーに了解を取った上で、そこにパーソナライズされた広告展開をすることも考えられる。たとえばGoogleパーソナライズホームで「スポーツニュース」を上位に持ってきている20代男性には、ワールドカップチケットが当たるキャンペーンの広告を展開する、とかだ。チケット当選者には、今度は格安航空券販売サイトの広告が出て、さらにワールドカップ直前には「羽田 駐車場」の広告が出る、というわけだ。

・・・もちろん、これはハナシを単純化したもので、実際はここまでGoogleに都合よく簡単に話が進むとは思ってはいないが。しかしGoogleが私の考え通り、「顧客データ」の質と量を増やしていくのならば、安く必要な量だけ顧客リストを買えることで恩恵を受ける中小企業や個人が増える一方で、知らない間に業界全体がGoogleに仕事を取られてしまった、なんてこともありえるんだと思う。



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