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橋下弁護士「申告漏れ」報道について雑感

橋下弁護士が「申告漏れ」した、と報道された件についての私的まとめを。ま、もし橋下弁護士本人が何もいわなかったら、ちょっと弁護してやろうかなぁ、と思ってたら、自身のブログで怒りを書きまくりwww。

一応、怒りの一番の矛先になっている、産経新聞の記事はこれ。
Sankei Web 社会 橋下弁護士、申告漏れ 税法…詳しくなかった?(05/23 08:19)

テレビタレントとしても活躍している橋下徹弁護士(36)が大阪国税局の税務調査を受け、平成16年末までの3年間で、約2500万円の申告漏れを指摘されていたことが22日、分かった。同国税局は過少申告加算税など約1000万円を追徴し、橋下弁護士は修正申告に応じた。

 関係者によると、橋下弁護士はタレント活動に必要などとして、経費請求した飲食代などの一部について、領収書がないなど、実際に支払いがあったか確定できないものがあった。こうした領収書がない経費の申告について、国税局は経費処理を認めず、申告漏れとしたもようだ。

それに対して、橋下弁護士は怒り爆発。既に5月28日現在で、関連記事を10個ばかりも書いている。新しく「申告漏れ」報道について、というカテゴリーまで新設したくらいだ。

橋下徹のつぶやきダイアリー:「申告漏れ」報道について

で、こりゃあオレが解説するまでもないなと思ってたんだが、あまりの橋下氏のキレっぷり故、逆に記事が長すぎ、怒りのコメント入りすぎ、下ネタギャグ連発しすぎのため、なんだか要点がまとまってない感じになってまして。いやあ、読んでる方はその方が面白いんだけど。

というわけで、ちょっと「橋下氏は、何に対して怒っているか、何が問題なのか」をちょっと整理。

修正申告は、脱税=「罪(違法行為)」ではないってば


今回の修正申告は行政処分ではない。確定申告の延長なんだ。

<中略>

知識のないお馬鹿さん連中は、領収書がないなら脱税だ!とか、違法、不正なことをしているんだから、公にされて当然だ!とおそらく確定申告なんか見たこともなく口から泡を飛ばしてるんだろうけど、今回の僕の件は、実際の支出を税務上経費と認めるかどうかの問題での税務署との見解の相違だったんで、違法でも不正でもない。領収書がなかったんだろ!と馬鹿の一つ覚えのように言う人へ。一度、税法を勉強してみて下さい。領収書がなくても経費としての支出があれば、税務上経費性を否定されただけで、違法でも不正でもなんでもない。そこにわざわざ仮装の領収書を作ったり、本来かかってもいない数字を上乗せすると、脱税として違法となる。僕は、最初から領収書がないことを前提に申告していたし、脱税・脱税と叫ぶ人は白色申告と青色申告の違いも知らないんだろね。

一応、私は今年、白色申告しました。来年は多分、青色申告です。そういう立場なので、一般サラリーマンの誤解っぷりが、逆によくわかる。

橋下氏の言うとおり、「修正申告」というのは、ある意味では税務署との「ビジネス交渉」の一種。どこまでが経費として認められるのか、というのはグレーゾーンな部分も多いし、下手すりゃある税務署で認められた経費が、違う税務署では認められない、ってことも十分ありうる。

個人事業主の例で言うと、一応3月15日に前年分の確定申告をまずは提出する。確定申告とは、事業主側が「昨年の売り上げがいくら、経費がこれとこれを買って何円」というように書いた書類だが、この申告書通り「税務上の経費として」認められるとは限らない。3月15日以降、税務署側は申告書類を審査し、書類だけで不明な売り上げや経費は事業主に電話や直接会って確認する。税務署側と事業主側で「これは経費じゃないでしょ」「いえ、事業上必要な経費です」と見解が割れる場合も少なからずあるようだが、最終的には折衝し、最初に提出した申告書を「修正」して納税、という場合も多いようだ。

一般サラリーマンだと、こういう確定申告は代わりに会社の総務や税理士がやっているし、そもそも経費が認められるか否かは法人としての申告の話になる。一般サラリーマンは、自分で申告作業をしないので気がついていないだけで、自分が経費として会社に請求した交際費が「税務上の経費」としては認められず、会社として修正申告していた、なんてことも十分あると思うよ。修正申告は「違法」じゃないから、ほとんどのケースがいちいち「報道」されていないし。


なぜ「修正申告」の情報がなぜ漏れたのか、公務員の法律違反じゃね?

サエグサ氏もこのお漏らし公務員も、十分承知だろうけど、お漏らし公務員の今回の情報のリークは、国家公務員法100条1項違反。同法109条12号によって1年以下の懲役又は3万円以下の罰金に処せられることになる。場合によっては、所得税法243条によって2年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処せられる。 当然、懲戒免職となって退職金は0円。 サエグサ氏は、同法111条違反で同罪。 もちろん、サエグサ氏の方は、憲法21条の表現の自由(報道の自由・取材の自由)を持ち出して来るんだろうね。

公務員には、自分が仕事で知り得た情報や個人情報を他人に漏らしてはいけないという「法律」がある。会社では、就業規則なんかで書かれていて、破れば処分・解雇、最悪は民事訴訟などに発展するだろうが、公務員の場合は国家公務員法第100条第1項で「職員は職務上知ることのできた秘密を漏らして はならない」となっている。つまり民事裁判とかではなく「法律違反」で、当然、証拠がそろえば逮捕されて然るべき、ということになる。


っうか、ちゃんと取材しろよ、俺の言い分も聞けよ

まったく、日本の新聞の報道がこうもいい加減だったとはね。 朝日、読売、毎日の本日の夕刊も、ごたいそうに、 僕の「申告漏れ」について掲載していたけど、こちらには何の取材もない。 各社から、当事務所に取材があったようだけど、 僕は午前中は大阪で生放送(読売テレビの「なるとも」)に出演中だったので 対応できず。事務員が、産経新聞の記事は事実誤認があるから、 橋下が戻るまで待って欲しいと言ったにもかかわらず、各新聞社は、 自分たちの夕刊までの締め切りを重視して、こちらのコメントを待つことなく、 産経新聞の記事に基づいて報道しやがった。

橋下氏によると、日経新聞だけが、橋下氏からの直接のコメントを取材し、それに基づいて夕刊できちんと報道してくれた、ということだそうです。
ちなみに橋下弁護士の、この「修正漏れ」に関する説明は、こんな感じ。

タレント活動に伴う飲食代を領収書抜きで経費計上したと、 朝日、読売、毎日は書いているけど、全く違う。 日経が報じているように、暴力団関係者等が相手になった 示談交渉事案に伴う調査費について、領収書が取れないことから、 税務当局と折衝して、最終的に経費からはずしたわけです。

まあ、暴力団に限らず、匿名情報提供者に情報提供の見返りに金品を要求された場合、そのお金を渡す代わりに領収書を貰うことは困難なことは想像つくでしょう。だって領収書には当然、受け取った側の所属団体名や名前が書かれてあるんだから。それじゃあ匿名情報提供になんないじゃん。

つまり、以下の言説はそのへんを踏まえた上でみると、面白い。

どうせ、マスコミにたかって、夜な夜な酒を飲まさせてもらってるか、風俗にでも連れてってもらってるんだろう。 産経新聞の記者も、それらの経費を、領収書をもらえないまま経費申告してやがったらただじゃおかねえ。


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