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どのケーキを食べればいいのかわかりません><

もともと、いわゆる「チップ制」を採用していない日本人社会では、「サービス」というものに対してかなり軽視しがちな傾向があると思う。「サービス」=「無料」だと思っている人も結構多いのではないかと。だから、ケーキの制作コストがタダになれば、みんながケーキを無料で食べるに違いないと思ってしまうんだろうな。

アンカテ(Uncategorizable Blog) - 働かなくても食っていける社会がもうすぐやってくるよ

そして、まずは直径30cmのケーキを差し出す。つまり、自分たちの高い生産性の成果を、惜しげもなく社会に還元する。だから、「アリさん」企業の生産物は、ほとんどがタダになる。電話や検索やメールやワープロがタダになっているのは、全然序の口で、もっといろいろな凄いものがタダになる。広告とかバージョンアップとか、何らかのヒモつきで後でお金を取られるようなニセモノのタダではなくて、本物のタダになる。

私の少ない経験で思い切っていってしまうと、「サービス」=「無料」だと思っている人は、Webデザイナーやプログラマーに多いような気がする。ちなみにそういうタイプな人は、服屋や家電量販店に行った時に店員に声をかけられるのを極端に嫌う傾向があるように思う。店員の商品説明が「サービス」で、それも含めて料金を支払っているのだという感覚が異常に低い。単に「モノ」にしか価値を見いだせない。なので、必然的に服はユニクロ、パソコン周辺機器はソフマップ(どちらも基本、店員はあまり声をかけない)で買う人が多いんだろう。って、これは私の勝手な妄想だが。

ややハナシがそれたが。

essa氏のいうように「人件費がタダになり、食べ物やエネルギーや物流の値段もほとんどタダになる」社会が実現したとして、だからといって『「働く」ということは、ごく稀な人間だけが手にできる、非常に貴重な権利になるだろう」』という結論は、短絡的すぎる考えだろうと思う。そもそもessa氏のいう「人件費」は、モノを作ったり運んだりするためだけの人の賃金しか考えられていないように思う。


「ケーキ」のたとえで言うと、大量消費社会では、実際には直径30cmのケーキがひとつ落ちている状態ではないだろう。いくつもの種類も賞味期限も違うケーキが無数に落ちていて、「どれから食べていいのか迷ってしまう」状態になる。現代では「着る服がない」「どこに食べ物があるかわからない」というようなことで困ることは少ないが、代わりに「種類が多すぎて何を着ていいかわからない」「どれが一番おいしいのかわからない」という悩みが発生する。

現状の家電量販店なんかを見ても、それはすぐ確認できると思う。価格コムのようなサイトを見れば、薄型テレビでもHDRでも、一番安い店がすぐにみつかる。では、皆が皆、その価格の安い店でネット経由で商品を買うのか、といえばNoだろう。値段だけが購入のポイントである人ばかりではないからだ。むしろリアルな家電量販店で、自分はどの種類・メーカーの薄型テレビを買ったらいいのか、詳しい店員を捕まえてとことん聞いて購入するひとも多いと思う。

まぁそれでも、Googleに聞けばすぐに答えがわかるような情報提供しかできないような店員というのは価値がなくなっていくのはそうかもしれない。が、ポイントを突いた会話で的確にニーズをくみ取り、自分にとってどのケーキがオススメなのかを説明できるサービス提供者には、お金を払う人も多いだろうと思う。

だから、なんだかんだいわれながらも「マスメディア」は簡単にはなくならないと思う。Googleでニュースそのものは簡単に閲覧できる社会になったとしても、普通の人はどのニュースが重要なのかの順位付けができない。重要だと思われるニュースを順にピックアップして解説してくれるTVや新聞ってのを欲する人も、多数いるわけなので。