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橋下弁護士の光市事件懲戒請求の件について雑感

このネタは、ずっと書こうかどうか迷ってたんだが。つーか、書き始めるといろんな問題がごちゃごちゃでてきて、まとまらんのが目に見えてるわけだが、まあいいや。所詮、ブログなんだし。まとまらんの承知で書いちゃうか。今更感は多少ありますが。

橋下氏の一連の発言や主張は、その背景バックグラウンドとして「裁判員制度」がもうすぐ始まるということを意識していれば理解しやすいだろうと思う。つまり素人が裁判の仕組みに参加することを前向きに捉えるか、後ろ向きに捉えるかで、橋下弁護士の「光市事件懲戒請求」についても、見解や賛否がわかれるところだろう。

たとえば、一連の橋下氏のTV番組内での発言や、懲戒請求騒動に否定的な立場の弁護士のブログを見ると、ベースになる思想の違いが浮き彫りになる。


弁護士のため息: コメントの掲載について+またまた裁判員制度考

しかし、やはり、マスコミ報道、一部のコメンテーターと称される方々の意見を鵜呑みにし、ご自身の頭で考えてはいない(感情のみが暴発している)と思われる反応が圧倒的に多い。

こういう方々が裁判員に選任されたらどうなるのだろう。評議の際に、裁判官が一つ一つ誤解を解き、感情ではなく理性で判断するよう説明(説得?)するだろうが、これは大変な仕事になるだろう。

おそらく橋下氏は、弁護士側からこうした意見が出てくること自体を「バカげている」と思っているんだと思う。いや、多分に私の推測だが、かなり当たっているはず。

たとえば最近の橋下氏のブログ記事で言うと、以下のようなくだりがあるが。


橋下徹のLawyer’s EYE : 原告らいい加減にしてくれよ!!

それでね、ほんと弁護士って世間の感覚とずれてるな~、って思うことがまたもや勃発。特に原告らはその傾向が強い。

<中略>

あのさ、代理人なんだから、1人か2人が出席して、あとは内部で連絡し合えよ!!
代理人が10人、20人、30人と就いたときに、全員の都合のいい日程を合わせろっていうのかよ。
代理人をぞろぞろ就けてるのは、原告らの勝手だろ!!
内部事項なんだよ!!
これさ、僕がたまたま弁護士だからいいものの、一般市民が当事者だったらどうするんだろ?
ぞろぞろ弁護士の日程調整に、ずっと付き合わされるのかね。
一般社会だったらこんな常識外れはとおらない。
誰か代表を一人にしろ。あとはそっちの内部連絡で対応しろ。で終わり。
人数が増えれば、都合のいい日がなかなか決まらないのは常識。

「弁護士って世間の感覚とずれてるな~、って思うことがまたもや勃発」と「またもや」といっているように、橋下氏がブログやTVで弁護士の非常識を嘆いている場面は、結構見受けられる。そして、「懲戒請求」や「裁判員制度」は、そうした弁護士・法曹界と一般人との認識の違いをうめるいい機会だと捉えているようだ。

一方、たとえば前述の「弁護士のため息」の中の人や、懲戒請求された弁護団などは、スタンスとして「裁判や弁護活動などは、一般人の情などに流されてはいけない、プロが進めるべき仕事だ」ということなのだろう。

「プロの仕事に素人が中途半端に口を挟むべきではない」というのは、ミクロ的な視点では正しいのだろう。が。社会を俯瞰してマクロ的にみたときに、そのやり方で少しずつほころびがでてきているのが、現代社会だともいえる。つまり端的に言えば、橋下氏の方が「今風の考え方」をよく理解していると思う。

確かに、裁判というのは難しい。一時の感情や正義論だけで加害者(や、加害者を養護する弁護士)を攻撃することは、裁判そのものの意味を失いかねない。また、事件に至った背景を明らかにしようとせず、「人を殺したんだから問答無用で死刑だ!」というような社会になってしまえば、社会にとって何の教訓も残らない。一時的には被害者遺族や社会が、「異端者を排除できた」と満足したとしても、社会がなんらかわらなければ、第2第3の光市事件を生むだけだと思う。

しかし一方で、一般市民のまったく理解の及ばないところで、一般市民が普通には理解できない裁判用語で裁判が進み、一般市民とかけ離れた常識で主張が展開され判決が行われることもまた、弊害が多すぎると思う。そしていま、どちらかというと、こちらの弊害の方がクローズアップされてきているのではなかろうか。


情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊) 橋下弁護士の口車に乗って光市事件弁護団の懲戒請求をしたあなた、取り下げるべきだとアドバイスします!

おそらく、橋下弁護士に煽られて懲戒請求した人も、本気で懲戒されるとは思っていないだろう。軽い抗議のつもりで懲戒請求しているのだろう。

そのような懲戒請求は、明らかに違法な行為であり、光市母子殺人事件の弁護団が損害賠償請求をしたら支払い義務を負うことになるだろう。

このような弁護の仕方はおかしいのではないかと思った人が「懲戒請求」することが、なぜ違法行為になるのか、一般人的にはかなり疑問に思うわけだが。その事自体がそもそも法曹界と一般社会との常識のズレを如実に表していると思。そもそも裁判に関しては弁護士はプロなのだから、「懲戒請求は場合によって損害請求され支払い義務を負う」なんていったら、それはほとんど脅迫だと思う。これでは、一般人は誰も懲戒請求などしなくなるかもしれない。じゃあ、何のための「懲戒請求制度」なのか。